詩「 卒業 」

 

詩「 卒業 」

 

 

 

かなしいくらいに暖かい

三月のまっ白な光の中に

 

 

散らばっている 断片を

 

拾い集めていた

 

外に出るのが嫌で

そこにずっと いたかったんだ。

 

そうすれば

 

離れずにすむから。

 

 

はじまりなんて なくてもいい

 

 

終わってしまったままでいい

 

 

心をおいてけぼりにしたまま

 

歩いていくことの何が悪い

 

 

生温かい海に

身体を浸して

そのままでいたい

 

だけど

 

読み終えた本のストーりーは

続いていくと

知っている

 

 

時計はこわれたままで

棚の奥にしまいこんで

 

おやすみを ささやけば

真夜中に響いて

 

 

遠ざかる冬の日が

心を少しづつ空っぽにする

 

 

 

長い長い白昼夢が終われば

階段の先には

 

次の扉がみえていた

 

 

ひとつめ水面.jpg

 

 

 
 

 

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